止まったつもりが止まっていない人の共通点

みんな勘違いして守っている交通ルール(20)

「止まったよ?」 本人はそう思っている。でも、道路交通法的には止まっていない。 このズレは、悪意ではなく“感覚の誤作動”から生まれます。 今回は、停止線・一時停止・横断歩道まわりで頻発する、 **“止まったつもり症候群”**の共通点を解剖します。


そもそも「止まる」とは何か

道路交通法での停止は、 車輪が完全に止まり、惰性での前進が一切ない状態を指します。

・減速した ・ほぼ止まった ・ブレーキは踏んだ

これらはすべて停止ではありません。 動画を一時停止して見たら、タイヤが1ミリでも回っていたらアウト。 法は情緒を汲みません。物理で裁きます。


共通点①「ブレーキを踏んだ=止まった」と思っている

最も多い勘違いです。

ブレーキを踏む行為と、停止状態は別物。 特にオートマ車では、ブレーキを踏んでいても クリープ現象で車はじわじわ前に出ます

本人の感覚では静止。 実際の車体は前進。 このズレが、白バイと監視カメラにだけは見えています。


共通点② 停止線より「かなり手前」で安心している

一時停止の基本は 停止線の直前で停止 → 安全確認 → 徐行で進入

ところが現実は、 ・停止線の2〜3m手前で減速 ・そのまま止まらずにスーッと前進

「止まった気がする地点」と 「止まるべき地点」がズレています。

停止線は目安ではなく指定席です。 座らないと、停止したことになりません。


共通点③ 首だけ動かして安全確認を終えた気になっている

これは少し意外ですが、かなり多い。

・減速しながら左右をチラ見 ・そのまま交差点に進入

本人は確認したつもり。 でも、停止してからの確認でなければ 法的には無効です。

「見た」ではなく 「止まってから見た」かどうか。 ここが評価基準です。


共通点④ 後続車を気にしすぎる(結構あります)

そして日本人らしい、そして危険な共通点。意外と多いのが。

後ろが詰まっている ・クラクションを鳴らされそう ・早く行かないと悪い気がする

その結果、 完全停止を省略してしまう。

でも、捕まるのは後続車ではなく、あなたです。 交通ルールは空気を読むゲームではありません。


共通点⑤ 「これくらいなら大丈夫」が染みついている

毎日通る道 事故を見たことがない交差点 いつも誰も来ない時間帯

これらはすべて、 停止を甘くする理由にはなりません

事故は 「初めての場所」ではなく 「慣れた場所」で起きます。 油断は熟成します。


では、どうすれば確実に「止まった」と言えるのか

目安はシンプルです。

・タイヤが完全に止まる ・1秒、心の中で数える ・その後に左右確認

この1秒が、 違反と無違反、 事故と回避を分けます。

時間にして、たった1秒。 人生単位で見れば、極端に安い保険です。


まとめ

「止まったつもり」は、 運転手の感覚の中にだけ存在します。

道路は、 ・物理 ・ルール ・客観

この3つで動いています。

完全停止は、慎重すぎる行為ではありません。 最低限の礼儀です。

次回も、 「みんな守っている“つもり”の交通ルール」を 一枚ずつ剥がしていきます。 静かに、でも確実に。

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